2013年 1月号 Vol.32
木霊(こだま)

屋久島の 魅力に迫る! その32
-- 「 屋久杉の模様 笹杢?うずら杢! 」 --




 本州に産する杉で、樹齢200年以上の老木や大径木を挽いた時にごく稀に見られる杢に「笹杢」というのがあります。
これは原木の切り口側から見ると年輪が細かく揺れているもので、ちょうど笹の葉が重なったように先の尖ったギザギザ模様が特徴です。

笹杢

 これとよく似ていますが屋久杉の場合、杢の方向が一定でなく、その笹杢が多方向に幾重にも重なったような、複雑で、濃縮された模様をみせます。
これは「笹杢」とは言わず、鶉の羽に似ていることから「鶉(うずら)杢」と呼ばれています。

 私はこれを見て連想するものがあります。
それは、松坂牛・神戸牛などの国産銘柄和牛の「上質霜降り肉」。
多くの人が手塩にかけその牛を育てていくわけですが、濃厚な美味さはもちろん見た目も「芸術品」と言っていいほど美しいと感じています。
屋久杉:「鶉杢」の場合も、じっくり年月をかけ、美しく複雑な杢目を、自然が散りばめてきた「上質な霜降り」として眺めています。


鶉杢 鶉杢

代表取締役 八田 欣也




      


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